ブログ「いらけれ」

小説を書いて分かったのは、冗長でありながら面白いというのは、とても難しいということだった。当然なんだけど。でも、それをやっているのが小説家と呼ばれる職業の人々なんだなあと思った。文庫本の裏のあらすじで言い終わるようなことを、原稿用紙何百枚にもする。そのえげつなさを身にしみて感じた。「みんなが小説書かないから、みんな分かっていないから、あいつらみんな涼しい顔してっけど、ジャージで170キロ投げれんだぞ」みたいな気持ち。

Mリーグが始まりまして、セガサミーフェニックスファンには嬉しい日々が続いています。勝ちすぎていて、どこか居心地が悪いというか、何だか申し訳ない。と言える余裕が気持ち良い。

お昼にサイゼリヤに行ったのに、ツイッターで話題になっていたアロスティチーニが品切れでへこむ。お目当てだったのになあ。あと、今月の間違い探しがどうしても分からなくて、検索してしまったんだけど、全然納得のいかない答えだった。解けなかった問題には、気持ち良く「あー、そうだったんだー」って言わせてほしい。

「361 熱量と文字数 【愛読書 後編】」で長濵監督が話している「『ジョーカー』はそそのかしているだけの映画で、あれがジョーカー」という解釈が素晴らしい。今まで読んだどの批評よりも的確だと思った。監督のおかげで、考えていたすべてにけりが付いた。

誰かが話していた「筋トレは大変だけど、すぐ終わるから良い」という言葉が頭に残っている。そういうことだ、つまり重要なのは時間で、社会学者の鈴木謙介氏(チャーリー!)の新刊本が『誰もが時間を買っている』なのもそうだし、マラソンブームが筋トレブームに移るのもさもありなん、というところだろう。

チェックをする者と責任を取る者が存在するメディアでも、たくさんの間違いを犯してきたのだから、素人がインターネットに放り投げる文章や動画が問題だらけなのは当然で、だから炎上が起きるのも当たり前と言えるのは、炎上させるしか(基本的には)対抗手段がないからだ。


【ハンパない】フリースタイルダンジョン・モンスターのFORKによる「越冬」VERSE解説に驚愕!

FORK氏による「越冬」の解説という豪華な動画("ごうか"と"どうが"で踏める)、マジで面白い。そして、やっぱり韻がすごい。わざわざ後編を貼ったのは、特に「生活が逆転して活性化」~「また生還した正気帰還者」までの一連の流れがヤバすぎるからだ。惚れる。ヒップホップに興味ない人にこそ見てほしいと思った。

「未来の枝」の最後の段落にある団地の先の短い階段を、久しく降りていなかった。上に立って見下ろした時、あの猫とあの文章のことを思った。あれ、結構好きだ。そこに暮らす猫の方が偉い、と書けたのは誇りだ。そう書ける自分を保ち続けていたいものだと思った。