ブログ「いらけれ」

読んだもの:柴崎友香◎「てきとうに暮らす日記 16」(なんとなく人が浮かんだ。今度話してみよう)、「〈公共〉〈社会〉とはなにかを考え、話し合える社会に」​【離れても連帯Q&A】/ナツノカモ「着物を脱いだ渡り鳥05」/野矢茂樹×サンキュータツオ「そっと何かをめくる トークイベント」(絶対に後編まで読んでほしい。「よ」と「ね」の話とか、かなり興味深い。あと笑いと安心空間の話は、今日読んだことが神の導きとしか思えないほど、自分にとってタイムリーだった)
見たもの:Wonderful World 第一回「危機と音楽」-ゲスト 岩崎太整-/◎米粒写経 談話室(面白すぎた。二人でラジオ番組持ってほしいなあ)
聞いたもの:本と雑談ラジオ「第105回本『不死身の特攻兵』『百の夜は跳ねて』」/東京ポッド許可局「再放送直撃論」/僕おも「新企画案・ほんとうにオリジナルTシャツをつくる」

とても恥ずかしくなって、血の気が引きました。急に申し訳なくなって、気が遠くなりました。いろいろ考えた結果、自分は卑屈だということだけが分かって、涙がこぼれました。卑屈のオリンピックなら代表選手になれるだろう。もう名字を"卑屈"に変えたほうが良い。卑屈と呼べよ。服を着て歩いている卑屈が、幸せになれるわけないだろう。卑屈だよ。

仕事に逃げたから、くだらない資料整理で終わらない一日に、冷蔵庫の奥に一つ残っていたエナジードリンクを飲んだら、身体が燃えた。ドーピングで元気になったら眠れない頭に自動的に湧き上がる思考が脳の芯のあたりを締め付ける感覚を味わう夜のなかの夜。

遠く向こう側の空は青く、頭上も雲がかかっているとはいえ明るいのに、アスファルトに出来たばかりの水たまりを跳ねる大粒の雨は、不規則的なパターンを眼前に広げ、神社の前の坂を滑り降りる川になり、出かけたら突然大雨になるのは昨日と同じだが私は、「てきとうに暮らす日記 14」に

ときどき、小説に書いてある風景を心象風景みたいな言い方で天気だとか場所の様子が登場人物の気持ちを表していると解説されることがあるけども、わたしは逆だと思う。天気が悪いと落ち込むし、晴れると気持ちが上向くし、人間の心が天気に影響はしなくて(勝手に解釈することはあると思う。悲しいときに雨が降ってるとこの雨は自分の気持ちみたいと思うこと)、天気や場所が心に影響する。

と書いてあったのを覚えているから、夏の夕方のようなこの天気が、私の心を表象しているとは思わないけれど、私の心のようなこの天気が、私の心にどう影響しているのかを考えていた。

傘のなかで、憧れのプロ野球選手に野球を教わることになった子どもは、それが憧れのプロ野球選手の時間を奪うことになったとしても、憧れのプロ野球選手に野球を教わるという輝かしい経験のために、教えてもらえるなら教えてもらうだろうし、願いが叶わないとしても「また教えてください」と、自分のために言うだろうと思った。


Elvis Depressedly – “Who Can Be Loved In This World?" (Official Audio)

今日の一曲を、(この日記のなかでは)おなじみのRun For Cover Recordsより。エルビス・プレスリーと憂鬱(Depress)をかけあわせた名前というのが、もうヤバいですよね。それでいて曲は普通に良くて、あの落ち込んだ気持ちを、そのままにしてくれた。