ポエトリーのポ
『ジョーカー』について、「You’re fired」でトランプを想起したりした。そんな風に国分寺駅から、気まぐれで多摩湖線に乗った。クリスマスイブって感じは皆無。11時半の街を歩いた。ゼリー飲料のパウチをくわえながら、タイツを履いていたので寒くなかった。ゼリーは一瞬でなくなった。お腹、空いてたのかなあ。
左に三回曲がったら右だ。少し遠回りをして、僕が肺炎でお世話になった病院の、奥がビカビカしている。向こうからだったら見えなかっただろう。こちらからだったから見えた。それは、個人宅のイルミネーションだった。自由が行使されていて見惚れた。わざわざこの道を通って良かったと思った。GRAPEVINEの「アナザーワールド」には、“生まれた時から歩けるのはこの道だけだったのか”という歌詞がある。この道だけだった僕は、まだ通って良かったとは思えていないのが実情だ。悲しい。
呆れるほどに自分の人生とかどうでもいいんで、auのキャンペーンで当選したトリスハイボール缶を飲んでいる。昼間にコンビニに行って、もらってきたものだ。道中、おじいさんが一人で、道路から生えている柔らかい棒(あれ、何のためにあるの?)が、折れてしまっている土台の部分を、取り外そうとバールのようなものを差し込んでいたけど、あれ趣味かなあ。それとも仕事かなあ。
仕事が終わってユーチューブを見ながら、酒が好きになったのかなあと思う。前に飲んだ時は、あんまり美味しいと感じなかったんだけど、今は、もう、ただただウマい。こんなにいっぱい、変なタイミングで広告が入る場所で、違法にアップロードされたテレビ番組を見ている人々。何かが狂っている。みんな、慣らされ過ぎじゃない?とか思いつつ、ユーチューブでしか見られないものがあるからしょうがなく使う。とにかく「NBA井戸端会議」の復活はめでたい。誰かスタジオか、その代わりになる場所を提供してあげて、と思う。「10.26の回顧録~ルヴァンカップ決勝の知られざる物語~」は優れたドキュメンタリーだったから、みんな見た方が良い。公式がこういう動画を作るJリーグには、未来があると思った。
年賀状の内容なんて一つも覚えていないもので、僕の住所を聞いた彼女は電車の隣に座っていた。年賀状とは縁遠い暮らしで、返さないからいいのに、それでも送られてきた葉書は壁にかかっている木の箱に、差し込まれたままあるはずだ。僕には触れない。葉書も、思い出も。
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