行かなきゃ

ブログ「いらけれ」

お気に入りのガラス片を見つけて、大事に手に持って走っている時のような、楽しみにしているアニメの、放送時間5分前のような、むずむずとした気持ち。僕の家のカレンダーの日付の上には、世界の名所を写した写真が、むしろそちらがメインという大きさで載っていて、月が変わる度に、リビングに新たな異国の窓が開く。
12月は台湾、高雄、美麗島駅のステンドグラスだ、確かに綺麗だけど実物じゃないとやっぱり迫力に欠けるな、などと思っていただけで、そのことに気が付いたのは、20日経った昼間だった。よく見てみた。中央の大きな柱に目を奪われていたが、その奥に、小さな人影が写っているが、それは人ではないようだ。並んでいる二人はパネルで、もっとよく見たら分かった。たまちゃんとまる子だ。
知っているだろうか、と思う。「あの写真、ちびまる子ちゃんが写ってるの知ってた?」って得意げに言いたかったから、夕飯の時に言おうと思っていたが、忘れた。今は深夜で、だから明日の朝を待っている。

南野のリバプール移籍すごいなあ。いつかのユーチューブで、いつかのCLの試合のダイジェスト動画で、海外の実況が発する「ミナミノ」が、「フィルミーノ」に聞こえるってコメント欄が盛り上がっていたあの時には、全然想像できなかった未来。本当にすごい。

毎日Mリーグを見ている僕は、近藤pの麻雀が面白過ぎるとか、魚谷p、茅森p、和久津pは女流モンド杯で馴染みがあるといった理由で、セガサミーフェニックス推しになったわけだが、今日は、それまで苦しみに苦しんでいた和久津pの初トップということで、もちろん泣いた。フラットでいることのメリットも知っているつもりだけど、人生はやっぱり、何かに肩入れして生きていた方が良いと思う。体験の厚みが違うから。
それにしても、和久津pのインタビューは印象的だったなあ。見ている人の多さを、"目がいっぱいある"という言葉で表現していたけれど、大きなプレッシャーには、そういう抽象性があるのかなあと思った。

商店街に、今年オープンしたインド料理屋の前を通ったら、テナント募集中になっていた。日本に来て、夫婦二人で、といったストーリーを、非常に勝手ではあるが、想像して泣ける。東村山が閉店ラッシュでヤバい、という話は別途あり、でもそれは、栄えている一部を除いて、この国のほとんどがそうなのだろう。緩やかに衰退していく街で見る夕空は、むしろ美しかったりするから泣ける。

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Posted by 後藤