冗舌

ブログ「いらけれ」

読まれていないから辞めるというのは癪だ。許し難いことは、許さないのだ。

それにしても、『プレイ・マターズ』は面白かったなあ(お、読み切ったんだ)。結構がっつり思想書的な内容と文体で、それほど分かりやすい文章ではなかったけれど、かなり面白かったから、前のめりに読んでしまった。遊びをテーマにした本ということで、テレビゲームの変遷とかが書かれているのかなと思ってしまう人も多いだろうけど(僕もそうだった)、全然そういった内容ではない。どちらかといえば、ケトリングに対するメタケトルのような遊びの方が、登場回数は多い(あたかも常識かのようにメタケトルを語っているが、決してそういうものではないので安心してほしい。ただし、メタケトルの説明はめちゃくちゃ面倒なので、各自で調べてみてほしい)。
遊びとはどのようなものか、遊び心は人間に何を与えているのか。こうしたことを丹念に読み解いていけば、当然ながら、芸術や政治といった問題にぶつかるし、さらに、人間という存在についての哲学的な考察にもつながっていくだろう(そして、そういう本である)。
本書のなかに繰り返し登場する流用や、あるいは撹乱、カーニバルといったタームから、僕はマジで、これは本気で『コミックソングがJ-POPを作った』と併せて読まれるべきなのではないかと思った(演芸やお笑いといったものは、既存の文脈を流用し、作り変えてしまうような遊び心によって作られているのではないか)。そして、遊び(もしくは遊び心)という言葉を、そのまま批評に置き換えられる箇所もあるなあと思った。

誰のためでもなく頑張る自分が尊いっすね。

帽子を被る前に、恐る恐る体重を量ったら瘦せていた。間食をして、運動はしていないのに。謎ダイエットだ。歩いて行った図書館には、これまでに見たことのないイベントのポスターが貼られていて気になる。帰ってきて、あいまいな記憶を頼りに検索したけれど、何の情報も出てこなかった。『例外小説論』を借りた。駅の方まで行って、アプリで当たったクーポンで、ローソンのヨーグルトドリンクをもらった。自転車で追い抜いていったおばさんの、Tシャツの背中には、ピンクの蝶が顔に見えるような形で配置されていた。大きめの公園のベンチに、同世代か少し下と見える男女が、自転車を脇に置いて腰かけている。二人の、その距離が恋愛未満で、(ああっ!)となる。どうあがいてもこれまでの人生では、そして、これから先も絶対に、僕が感じることのない距離だ、と思った。

サザンにあって、ミスチルにない。ロックにあって、クラシックにない。西にあって、東にない。これなーんだ?(急なクイズエンド。答えはこちら

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤