歌わない人を信用しない。踊らない人も。
不倫をしている人が、不倫をしていますとはブログに書かない。つまり、人生には書かない(書けない)ことの方が多いわけで、だから期待しないでほしい。僕が言えるのは、某大手出版社のトイレが、映画館のそれのようだったということと、入口に守衛がいるなんてねっていうこと、僕の好きなサッカー中継でおなじみの実況アナウンサーの方を見かけたということだ。面白いような、そうでもないような毎日。
歌わない人を信用しない。歌うことだけが、人間を許す。踊らない人も信用しない。踊ることだけが、人間を試す。
他人の悪行を責めて、このように非難する私はマトモみたいな発言をする人は、押しなべてダメだと思う。そういう人は、一度よく考えた方がいい。間違いは誰にでも開かれているというのはもちろん、間違えた人をいかに許すかだけが、人類全体のテーマなのだから。他人には寛容でいたい、たとえそれが、どれだけ酷い犯罪だったとしても。
荷物が多かったので、携帯電話を充電するものを何も持っていかなかったら、帰りの電車の中で、バッテリーがなくなった。混雑した車内だったものの座れていたので、目を閉じて、頭の中の暗闇を久しぶりに覗き見る。小間使いでとても疲れていたので(翌日に携帯電話が計っていた歩数を見たら、1万7000歩を超えていた)、座っていても腰が痛かった。仕事のことを思う。いくらこれが小説とはいえ、書けないことが多すぎる。言えるのは辛いことだけ。サッカー選手は、試合で失敗ばかりすればクビに近い立場に追われるけど、サラリーマンはそうじゃない。サラリーマンという形式のことを考えるために目を閉じていると、どこにいるか分からなくなる電車は。「暮らしの裏ヒント手帳」に、「山手線で目を閉じて、ある程度の時間が経過したあとに、どこにいるか当てる遊び」を送ったらどうかと思うけれど、たぶん電車にグルグル乗り続けるのってルール違反だろうな、だったら読まれるはずもないなと思う。代わりに、街をすごい速さで走っているイメージをする。家がビルが飛んでいく。通勤は旅だ、一時間もの旅である。しかし、これだけの速度で移動して、東京都内から出られないなんて。そう考えると新幹線は本当に早いなあって、小3の男の子じゃないんだから。
駅に着くと、縁起の悪い地獄の声がした。ただ雨が強くなって、雨粒が屋根を叩く音がしていただけだった。
今日は一日本を読むぞ(明日が借りている本の返却期限のため)という決意を固めるものの、そんな自分との約束は、本当に守られるのかどうか分からない。……というかあなた、今すぐ書かずに読むべきでは?
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