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ブログ「いらけれ」

あの人もこの人も、その表現の根底には恐ろしいほどの"怒り"があるって思うことが多くて、で、それってどのくらい伝わっているのだろうって思う。そういう人って、むしろ穏健って見られていたりして、本当に驚くこともある。僕には、その穏健さこそ、強烈な反動にしか見えないのに。
もちろんこの文章は、僕の根底に怒りがあり、それって伝わってんのかなーって方向に行く。
アンチ退屈主義者の僕は、テンプレが好きで、逸脱ではなく安全安心なものをありがたがり、行動に目を移せば、自分だけは搾取されないように立ち回り、巨悪ではなくみんなが既に叩いている小さな不正を叩くような、そういう"感じ"に、いつも腹を立てているんだけど。
分かってほしいという、そういう気持ちもあるし、なにより、表現者各人が怒りをどうにかするために、その表現があったりするんだってことを、ゆるふわな人々に教えたくて、これを書いた。

忘れちゃったかもしれないけど、変なマスクをしたマジシャンが、マジックのトリックを暴露する番組が流行った時代があった。
Wikipediaによれば、「マスクマジシャン」ヴァル・ヴァレンチノが、テレビ番組『破られたマジシャンの掟!』の中で活躍していたのが、1997年から1998年(日本に輸入され流行ったのは2000年ごろからのようだ)。
Wikipediaによれば、プロレス団体「WWE」は、株式上場にあたって事業内容を公開し、シナリオの存在を公式に認めることになった。株式上場は1999年。また、プロレスの裏側を描いた二つの映画があるが、それぞれ『レスリング・ウィズ・シャドウズ』は1998年公開、『ビヨンド・ザ・マット』は1999年公開である。そして、俗に「ミスター高橋本」と呼ばれる『流血の魔術 最強の演技』が出版されたのが2001年12月である。
時代精神なんてものがあるのかどうかは分からないが、とにかく、"それ"として楽しめていたものの裏側に、興味の主眼が移った時代が間違いなくあって、それを暴くことが流行った時代があった。それを経た今では、無邪気に「超能力」とか「プロレスは真剣勝負」と言えなくなって、ベタな人(プロレス用語なら「マーク」)は絶滅危惧種になってしまったのである。
こういうマジックとプロレスを繋げるようなことを、批評として、やっていきたいなあと思っている。

僕が繰り返し、「人間が」「人間は」って言っているのは、僕も人間だからです。人間がバカで愚かだったとして、その原因は、国籍でも人種でも性別でもなくて、人間に内在している問題なんだって、いつも思うようにしていて、「あいつら」と名指せる人々がバカで、自分は違うと考えたら終わる。僕も、あのバカのように、バカかもしれない。バカになるかもしれない。バカにならないようにしよう。僕も同じ人間なのだからって、思うようにしている。気を付けている。誰もがそう思うようになったら、少し良くなる気がする。

充電器が壊れてからひと月、買い替える金もなく、しょうがなくスマホの充電をパソコンからしていたのだが、思い切ってACアダプターを買って、コンセントから充電したら、見違えるような早さでフル充電になり、とっても感動したのだが、俺の感動、安すぎないか?

ワールドカップ見てて、ボールを保持する側が苦労することが多いなあという印象を抱いている。守る相手を崩す技術の向上より、しっかりとセットする守備戦術の進化の方が進んでいる、ということなのだろうか。
攻めると守るが一体なのがフットボールの面白さで、人数をかけて、ポジションを変えながら攻めると、ボールを奪われたとき、守るとき困るという、当たり前だけど難しいジレンマを、攻める側は抱えることになる。ここをどうするのか。わりと、中盤に守備能力が高い選手を起用するという、それソリューションなの?という解決法が一番有効な気がする。フランス(カンテ、マテュイディ)とか、ブラジル(フェルナンジーニョ、カゼミーロ)とか。
あと、強豪国と目されていない国に、カウンターに適した選手が結構居て、それは、育成もセレクションもそうしているということなのかな。日本はどうしていくべきなのでしょうね。「日本らしい」ってことで、あくまでもバルセロナ化を目指すのかな。
追記:「ドイツ-スウェーデン、始まらないな」と、テレビ横目にこれを書いていたが、あまりに始まらないので、さすがにおかしいのではと番組表を見たら、実はチャンネルが違っていて、もう後半が始まるところだった(戸田さん解説じゃん!)。
試合展開は、やはりボールを持つ側が苦しんだのだが、結果はご存知の通り。最後のゴールは、夜明けの時間に声が出るほどに興奮し、「こういうの見るために、スポーツ見てるんだよな」って思った。テンションが上がったら、外に出たくなって、朝方の散歩に出かけると、きっちり雨に降られてしまった。

朝の風景。
追々記:その後、ドイツがグループリーグで敗退することなど、この時は全く予想できなかった。勝者は研究されるし、気負うし、勝ち続けるというのは、難しいよな。

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤