まだカレンダーを3月にしていないが、2月が28日しかないことによって、3月とまったく同じ曜日の巡りになっているから、困ることはない。2月12日が火曜日ならば、3月12日も火曜日だ。同じことを繰り返す、というのが好きだ。それが「日常」ということだからだろうか。僕は日常が好きだから、多くの人が求める非日常や特別な体験というものに、あまり価値を感じないというか、重きを置いていない。
日常とは、どのようなことだろう。それは例えば、最近、グーグルクロームで右クリックをしたときに表示されるメニューが、ときどきバグで透明になる、というようなことだろうか。それだけのことに、とてもイライラしているというようなことだろうか。
あるいは、高校の運動場の脇の道を午後3時に通っていたら、低い太陽がこちらに向けて放つ光が、縦にならんだ柵の棒の間からチラチラと眩しくて、「ポケモンショック起こしそう」という思いついたユーモアが面白くて一人ニヤついていたようなこと。
覗ける工事現場は、もれなく覗くことにしている僕はその日も、工事現場の横を通り過ぎるときに、囲いの隙間を覗いていた。掘り返された土が、塩ビパイプや砕かれたコンクリートの山と並ぶように盛られていた。
「環境が大事です」といって、「森を切り開いてリゾートホテルを作ります」に「反対!」する人に、かわいくデフォルメされた熊とか鹿、あるいは小動物の逃げ惑う姿を想像して同意することはできる。でも、土の中のミミズやアリが潰されるところを想像することは難しい。
毎日寝転ぶ布団には、ダニがたくさんいるらしい。バタンキューと突っ伏すたびに、無数のダニが死んでいたりするのだろうか。「死んでいた」と知らされたとして、何か思うだろうか。ドイツでマンホールの穴から抜けられなくなった太ったネズミは、運よく助けられたらしいが、それとネズミ捕りや猫いらずとの関係はどのようなものなのだろうか。
USBケーブルが壊れたらしくて、音楽を入れている古いスマホと無線のイヤホンが充電できなくなったので、Amazonで探したら3本セット700円と高かったけど、しょうがないから買うことにした。しかしこれでは、永久不滅ポイントのサイトを経由して買い物しても、永久不滅ポイントが付かない。Amazonの場合は、1000円で1ポイントだからね。それで、脳内会議を行った結果、1500円の本を買うことにした。2000円を超えたので、2ポイントがもらえる。やったね。
ちなみに永久不滅ポイントは、200ポイントで1000円分のアマゾンギフト券と交換できるから、1ポイントは約5円だ。絶対に何かが間違っていて、僕は一人、ぼーっとしてしまった。
「まわる世界」スネオヘアー
換気扇の下に立って
まわる世界眺めてる
つけたラジオ ため息と すっと
うずの中に吸い込まれていく