summer cold
数日前から、夏の風邪を引いている。初めは、毎日部屋にいて、ずっとエアコンをつけているから、その風に当たりすぎたせいで、喉が痛くなったのかと思った。しかし症状は、喉の違和感だけでは収まらず、咳が出るようになった。同じ頃、いや、僕が知らなかっただけで少し前から、家族も咳をするようになっていて、夏風邪家族である。どうやら僕は、移されてしまったようだ。今では、咳の症状はだいぶ和らいでいて、ゴホゴホ言う回数はかなり少なくなったが、その代わりに鼻水が出るようになった。だからまだ、夏の風邪の中にいる。
「夏の風邪」というのは、語感が良いな。って思うのは、僕だけだろうか。冬の風邪よりは、深刻ではなさそう。でも、夏バテて体力が落ちている人だったら、重篤な状態になってもおかしくなさそう。つまり、いくらでも新たな物語を始められそうな言葉だということで、五・七・五の、どちらかの五に使っても収まりがよさそうだ。
五・七・五といえば、と、この文章は意外な方に転がる。僕らの街には、それを掲げることでどんな効果があるのか、さっぱり分からないような標語がたくさんある。誰も見向きしないのに、なぜかずっとある。
標語は、だいたいが五・七・五になっている(それではメッセージが収まらなかったら、七・七がつく)。読むと、そのリズムの良さのために、なんだかそういうものかなと思う。さわやかな選挙が、さわやかな街を作るのかな、とか(そういう標語があったのだ)。定型には、韻律には、ねじ伏せる力が宿るようだ。形式が、内容を存分に誤魔化す。
それを収集するのも良いだろう。あるいは分析対象としても面白いはずだ。新たな活動として、肩書として、「標語ハンター」を加えようか。そのように考えている。
昨日、日記を書き始めようと思ったら、サーバーが落ちていて、サイトが開けなかったことを書いていない。15分ほどで復旧されたものの、かなり勢いが削がれたのは確かだった。そういえば、ドメインの会社から、10月から消費税が上がるので、8月の終わりに値上げするというメールが来ていた。どうしてそうなるのか、僕にはさっぱり分からないが、早めに更新手続きをする。
言いたいことは、こうして見えているものは、日々の取るに足りない努力の先にあるということで、でもそれは、取るに足らないものだから、普段は言及しないし、ひけらかしもしない。サイトの維持だけが特別なわけもなく、あのビルも、お店も、道路も、誰かの取るに足らない努力に支えられているのだろうが、そんなことを考えて暮らしてる人はいないし、一々そんなことを考えていては暮らしていけない。世界とは、どうしようもなくそういうものなので、取るに足らない努力を続けている人は、誰も褒めてくれなくても、自分の中に誇りを見つけていくしかないのだろうな。
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