2019年3月12日の思い出

ブログ「いらけれ」


※変えたばかりのスマホ、写真がうまく撮れない。それにしても、程度ってものがあるんじゃない?

それで、国分寺から中央線に乗って、渋谷まで移動したのは、「渋谷らくご」の開演時間が迫っていたからだ。お腹もすいていたし、ギリギリになりそうで焦っていたが、それでも、ユーロスペース近くの家系ラーメン屋で、サービスで付いてくるご飯と、とんこつ醤油ラーメンをガツガツ食べて、お腹をパンパンにしても、10分前には席に着くことができた。

お目当てだったのは、「各賞受賞者の会」というやつで、12月の「しゃべっちゃいなよ」創作大賞を決める客席にいた僕は、その時から、受賞者を集めた会が行われるだろうと予測していて、その時から、そうした会があれば見に行こうと思い、楽しみにしていたのだ。

笑福亭羽光「悲しみの歌」
創作大賞を獲得したことで、好影響があったという羽光さん。あの場にいた者として、なんだか嬉しくなってしまう。
「ペラペラ王国」とはテイストが違って本領発揮?の私小説落語は、やはり青春時代の馬鹿馬鹿しさを思い出すものだった。くだらなかったなあ。

柳亭市童「転失気」
一方、面白い二つ目賞をもらっても、何も変わらずという市童さん。聞いてて、めちゃくちゃ気持ちいい。
軽い噺も素晴らしかったけれど、もっと長い時間見たかったし、色んな演目を聞きたいと思った。いつかあるだろうシブラクのトリ公演も見に行きたい。

瀧川鯉八「サウスポー」
渋谷らくご大賞を、実質?4年連続で受賞している鯉八さん。いや本当に、この人に出会わせてくれたことをシブラクには感謝したいし、その活躍ぶりからすれば、4年連続受賞と言っても間違いじゃない…です、はい。
「サウスポー」は、ネタバレしたくないからあまり説明しないけれど、人間の才能を巡る話で、自分でも考えたことのあるテーマが真ん中に置かれた新作だった。みんなに、鯉八さんを追いかけて聞いてほしい、そしてみんなと語り合いたいと思った。

とても満足して、会場を後にした。大きな余韻の波に浮かび、一人振り返って噛み締める帰り道。誰かを気にすることも、誰かに気にされることもなかった。共有しない時間が愛おしいと思った。

山手線を降りて、乗り換えた西武線の車内はとても混んでいて、立錐の余地もないほどだ。ツイッターを開いて、流れてきて気になった現代ビジネスの大澤真幸の記事(「ある社会学者が、急に重い鬱病を発症してから偉大な仕事をした理由」)を読んでいる途中で、駅に着いた。僕らしく、あらゆることが中途半端なままに、明日は企業説明会だったが、なんとか頑張れそうな気がした。

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤