些細さ

ブログ「いらけれ」

俺の話を聞け。話半分でもいいから聞け。三分の一しか入ってないけどな。

好きすぎる手口だ。一旦、「昔、何かの記事で読んだんですが、アメリカのスーパーマーケットで……」などと、うん?この場のテーマに合ってない?という話から、もったいぶった口ぶりで始めて、「つまり、ビッグデータを解析することにより、人の意識を変える方法が分かるのならば、わざわざ話し合う必要はないと考える人がいてもおかしくはないわけで……」みたいに、バッチリテーマに戻ってくる手口が。これ使うと、驚きと信憑性が出るんだよな~。はい、詐欺師です。

たっちレディオ第405回で明かされていた渋谷らくごの狙いが、始まった当時の自分にピッタリで、まんまとだなと笑った。落語初心者の学生で、お笑い見るのは好きで、興味はあるけど迷っていて、講義終わりに行けるというあたり。でもこれ、多分順序が逆で、会が始まる前に「ぷらすと」で特集していたときから、そういう人に来てほしいって発信されていたから、一歩を踏み出すことができたのだろう。覚えてないけど。そうそう、昨年末の大掃除の時に出てきた、第一回公演の会の、半券の画像をお見せしよう。ここから4年、かあ。

一緒に『やさしい人』という映画の半券も出てきたが、見たことすら忘れていた。思い出してみる。なんかフランス映画だったよな。あと、いくつかの断片的なシーンや風景が、脳の中に浮かんだ。

振袖の新成人たちのなかには、アイドルみたいにかわいい女の子が一人いた。その子とすれ違うとき、まじまじと顔を見た僕が、本当に覚えておくべきなのは、頭にユニオンジャックのバンダナを巻きサングラス、ハンドルのところからバックミラーがピョーンと伸びている自転車に乗ったおじいさんのこと、快晴の空をバックに、颯爽と駆け抜けていったあの人のことだ。

「そこに流れる言葉は独立した〈詩〉ではなく、あくまでもその情景を補足するような〈歌詞〉であってほしい。 | Rhythm & Rhymes」
GRAPEVINEの田中さんのコラム。とてもいいなって思う。こういう文章が好き。きっと、こういう文章を書ける人のやる音楽だから、好きなのだろうと思う。文章は、その人を残酷なほどに映してしまう。そのことが少し、怖くなった。


tofubeats – 水星 feat,オノマトペ大臣(PV)

めっちゃ久しぶりに聞いたら、あのころのように、やっぱり良い曲だなと思った。あのころのことは、まったく覚えていないし、思い出すこともなかった。

止まってないで転がって踊れ
喋ってない絵の中 動くまで

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤