Ailuropoda melanoleuca

ブログ「いらけれ」

「しゃんしゃん大会」という言葉がある。「日本の国会なんて、しゃんしゃん大会にすぎないが、それにしても……」などという風に使い、その意味は、デジタル大辞泉の項から引用すれば

しゃんしゃん大会
《「しゃんしゃん」は手締めの音を表す》すべての議題が異議もなく採決され、短時間で終了する大会。形式的に行われるものに対して言うことが多い。
コトバンク-しゃんしゃん大会

というものである。
昔からある言葉だし、ここ最近ずっと、昔のラジオの録音を聞いているのだが、聞いてたらこの言葉を使っている人がいた。
まあ、でも今は、愉快なパンダの姿が頭に浮かばざるを得ないではないですか。シャンシャンが後からやってきて、そのイメージは大幅に上書きされてしまったのです。言葉の新しくなり方には、こんなものもあって、これは本当に興味深いわけ。
ちょっと話が変わるが(急に思いついたので)、道玄坂上はざかうえで、坂上忍はさかがみって、それを理解していることってヤバくないですか?関西電力と関西学院で読み方が違って、でも、それで問題が起きていないかというと、読み間違えて怒られてる人とかいるのも。どうやって日本語が日本で運用されているのかというと、なんとなく間違えたりしながら、そのまま毎日を送っている。すごい国。
僕たちは言葉を、粘土のように捏ねたり、ボールのように投げたり、そして、勝手に粘土もボールも形を変える。曖昧なルールのまま。だから、楽しむしかないでしょう、言葉で。

今日は、応募した企業から、質問が列記されたメールがいきなり来た。そんで、いきなり「この返答を書類審査代わりにするからよろしく」って言われた。
それでも僕は怒らないで書きますし、「200文字以内で」(!)とか書かれてても、ちゃんと192~3文字で打ち返します。文章を書くのは、それなりに得意なのでね。しかし、こういう生真面目なところが、今一つ垢抜けない原因なのではないか、という自己分析。
何を書いたかは秘密だが、秘密にしてもしょうがないのは、ここで書いていることと、内容は大差ないからで、書いていても全く、何一つ苦ではなかった。だから、受かる気はしない。読んでいるあなたが、そう思っているのと同じで。
追記:朝起きたら、選考通過の連絡あり。誰が驚いたって、俺が一番驚いた。
自分の文の可能性について、もっとも信じていなかったのが自分だったのかもしれなくて、新鮮な驚きとともに、明確な自信になった。とはいえ、本番はこれから、だ。

ブログを書きながら、音楽を聞いてて、気がついたら、髭の『GOO』とか、泉まくらの『P.S.』を大声で歌ってた。歌うということは、ボジティブなパワーだ。ポッドキャストを録る前は、内村イタルの『荒野』を、歌ってから始める。「君の目の前で何かが崩れたね」って。いい歌い出し!で気分良くなるし、声を出す練習にもなるから。

自然災害は、決して自身が当事者でなくとも、あるいは、知り合いに当事者がいるというわけでなくとも、何かを考えさせる暴力で、何かを言わせようとする暴力だ。それに抗うこと。ただ、じっとすること。

猫島のタコ漁を見ていた、あの、いつもの退屈な小説の始まりではなく、本当にテレビで見た。猫はかわいいからか、丁重に扱われていて、タコはおいしいからか、丁寧に捌かれていた。タコがもっとかわいくて、猫がもっとおいしかったらどうなっていたのだろう。
タコがおいしいのは、タコ自身がおいしくなったわけでは(おそらく)なくて、タコをおいしいと思うように人間がなった。あるいは、そういう人間が残った。一方で、例えば家畜は改良の歴史で、肉をおいしくしてきた。欲深くて、やべーな人間!って思う。
漁では、かかった小さい魚をポンポン投げている。「これだけ獲れた」と誇らしげに話している。捌いている姿も映っている。そういえば、鮮魚コーナーには、頭だけない魚が並んでいても、特に何も思わない。それと同じことを、精肉コーナーでやったらビビるだろうな。

面接で通される二階の部屋の、彼は、その手前の受付で、はっきりと無視され、明確にシカトされ、何かを誤魔化すように半笑いで
「あ、あのすいません! あの面接に来た、吉田」
「あー、あー、はい」
制するように言葉を切って、内線電話の向こうに面接者の来訪を告げる受付の50代と思しき女性に対して、彼が『このばばあ、ふざけんなよ』の先に思ったことは、全て分かった。これを書く私は、ずっと昔から、エスパーだから。

『AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治 予選Aブロック-1』を見た。
プロの早指し勝負術が勉強になる。あと、感想戦の長さが、対局と同じかそれ以上で笑った。それにしても聡ちゃん強すぎ。羽生さんと聡ちゃんの戦いを見られる時代に生まれたことが幸運だ。


[MV] HYUKOH (혁오) – PANDA BEAR (판다 베어)

「2018/06/23 今日のボイスメモ」

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤