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ブログ「いらけれ」

読んだもの:プチ鹿島「「プロレスラー馳浩」について。」/矢野利裕「5月以降の学校について」/◎柴崎友香「てきとうに暮らす日記 13、14、15」(本当に、毎日さっとさりげなく、とても大切なことが書いてあって感動する)
見たもの:◎ヨーロッパ企画の暗い旅#175「ワンナイトあの恐竜フィーバーの旅」(息苦しくなるほど笑った。とくに泣き虫石田さん!)

Apple MusicのWeb版がリリースされたということで使ってみる。iTunesが使いづらいんで、改善されるかなと期待して、ボタンをクリックしてから再生まで時間がかかるなどやはり使いづらくて、良いことばかりではないなあと思う。日常。

予約してから発売日になってもなかなか発送されなかった『ことばと』が届いたので、ぱらぱらと読む。面白くて、うむ、となる。

自分のことではなく、ひとのことを考えているときひとは、ひとらしくなれるのかもしれない。自分について思い悩むときひとは、考えを進めているつもりで、ただ深みにはまっているだけ、階段を上っているつもりで、エッシャーの絵のように、その場でぐるぐるしているだけなのかもしれない。ひとのことを思うときひとは、自分ができることに集中するから、それは悩むというよりも考える、考えるは悩むより大きい、あの日の湖のように。

という夜。夜の霊園。後ろから私を抜き去るランナー。ビクッとする。

やさぐれて、「こんなことやって、何になるんだ気持ちわりい」と書いたけれど、見たり聞いたり読んだりした経験が、唐突に役立つから人生は分からないと思う。知らぬ間に足腰が鍛えられている。苦しんだことが人生の滋味になり、楽しんだことが精神の筋力になる……なったら良いなと思っている。なってないと困る。面白い人になっているだろうと期待している。この孤独のような誰かの孤独を紛らす、いつかの時を待ちながら、ただただ蓄えている。そうして豊かになった人生を、カトブレパスのように糧にするのが小説家だと『若い小説家に宛てた手紙』に書いてあった。もしかしたら、少しだけ近づいているのかもしれない。そろそろ出口にいるはずなのに、私は園の真ん中にいる。道に迷っていると気づく。

出口の左側の道がキラキラしている。工事中で、舗装されているところと、されていない砂利道が渾然となっていることを教えるために。とても綺麗だから嬉しくなって写真を撮る。真アドレナリンのウイニングラップで、「暗い場所で見る光も悪くねえ」と言っていた輪入道のことを思い出しながら、そうだ、ここをもう一周しよう。

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤