この前の土曜日
これが備忘録ならば、それを貫き通すのならば、本当の気持ちとその動きを書き残さなければならないと思っている。だから書くけれど、僕はもう、書かなくていいと思っている。
この前の土曜日には、SCOOL「(J)POP2020」に行ってきた。三鷹駅に降りたのは初めてだった。興味深い街だった。複雑な。SCOOLも初めてだった。初めての場所で緊張したけれど、イベントが面白かったし、三鷹は新宿、渋谷とかよりも近い、思っていたよりも近いということが分かったので、また行きたいと思った。今度は、三鷹の街をゆっくり回りたいとも思った。
イベントは7時間あった。しかも、あの出演者で2500円という破格の安値だった。実際に、かなりお得なイベントだったと思う。7時間があっという間だった。しかし、やはり疲れていたようで、家に帰ってから、身体がバキバキであることに気が付いた。
途中の休憩では、時間がなかったこともあって目に付いた日高屋に入り、とんこつラーメンと焼き鳥丼のセットを食べた。700円と安かったが結構おいしかった。店員さんは皆、アジア系の外国人だった。
佐々木敦さんがツイッターで明かしているけれど、TBSラジオの長谷川プロデューサーも客席に座っていた。しかも近かった。休憩中には、その席で矢野利裕さんと話していてドキドキした。佐々木さんもそうだけれど、僕の中に思い入れがありすぎる。普通に、「ラジオ聞いてます」とか「本読みました」って言えたらいいのに。
さらに、あの長谷川白紙さんもいらっしゃっていた。というか、隣の隣の席だった。会場までの道中、録音していたNHK-FM「音楽ガハハ」を聞いていて、その中で丁度やついいちろうさんが紹介、おすすめしていたからビビった。一生の自慢になりそうだ。
イベントの内容に触れないのは、もったいぶっているからではなくて、まとめる能力がないから。「J」なるものが何なのか、それがただの「POP」ではないということが伝える「外」の存在と、しかし、「内と外」という分裂の無効化が進む社会において、だから、あえてもう一度「J」なのだという素朴な揺り返しのなかで、欧米という「外」ではない、別の「外」から考えてみると、新たな発見があるのかなと思った。
自分では大したことは書けないけれど、面白いものを面白いと思うことはできるし、それを面白がっているのが一番幸せなのではないだろうか。客席の幸福。あと、書かないからと言って、考えないというわけではないのだから、考える楽しさは変わらない。批評家にはなれなかったとしても、批評を楽しむ観客にはなれた、それでよかったじゃないか。今はそういう気分です。
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