令和元年の大型連敗 #2

ブログ「いらけれ」

僕は、地獄にいるんだって思うことにしたから、辛いけど大丈夫だよ、16連敗だって何だって。

神宮球場のバックスクリーンの脇にはオープンハウスの広告が出ていて、それに打球を当てると東京の家が貰えることは、スワローズファンならば知っているという人も多いかもしれない。しかし、山田のあのホームランの直前に、この話をしていた人は、日本中に何人といなかっただろう。
ワンサイドで、退屈になりそうな試合だったから僕は、ホスピタリティ高く、持っている豆知識のすべてを友人に話していた。以前は、絶対に誰も当てられないであろうバックスクリーンの上部の看板だけが対象だったことや、まだ獲得した選手がいないことなど「まあ、当たらないよね」と言ったそばから、ボールは看板目がけて飛んで行った。

結果的には、数メートル手前で落ちてしまったようだったが、あまりの偶然に驚いて、そちらに気を取られてしまっていたが、その後も次々とヒット、ホームラン(村上の打ちそう感は、10代のなかで一番打ちそうだと話していた)、ヒット、ヒット!あれよあれよという間に、1点差に迫った。でも、あと一歩で勝ち越せないのが、連敗中のチームらしかった。

完全に受け身で連れてきてもらっていたので、そんなイベントがあるなんて知らなかったが、なんか、スポンサー企業による計らいで、5回が終わった後には。200発の花火が打ち上げられた。僕にとっては、今年初めての花火だ。
こうして写真に収めたのは、ほんの少しだけで、空に開いた光から目を離さずに僕は、じっと見ていたはずだった。でも、花火を見たのは確かなのに、それがどのようなものだったか、さっぱり思い出せない。記憶の花火のイメージは、今こうして写真を見たことで、この姿に上書きされ、固定された。

野球場で飲むビールは、なぜこれほどまでに美味しいのだろうか(ゴクゴク)。肴が足りなくなったので、つまめるものを探しに、二人で席を離れた。売店の並ぶ通路を歩いていたら、オールスターの投票箱がある。立ち止まって、マークシートを手に取り、塗りつぶし始めた。
パリーグで誰が活躍しているのか、知らないというほどではないが、知っていると胸を張れるほどでもない。『プロ野球ニュース』でよく見かける気がしないでもない(連敗が続いているため、半月ほど見られていないが)というイメージの選手を、なんとなくで選んでいく。セリーグは、ヤクルトの選手で全員を固めるというわけではなく、自軍を優先的に選びながらも、流石に外せないという坂本や鈴木誠也にマークを付けた。イメージで選んだり贔屓したりって、なんか、投票の本質って感じがしないだろうか。僕はした。

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤