間尺に合わない

ブログ「いらけれ」

その日は朝から雨が降っていた。今日はとても寒くて、窓から伝わる冷気が、寝室の温度を極端に下げていた。昨日の天気予報で、雪が降ると言っていたから外を見たが、ただ寒いだけで雪は降っていなかった。しかし、同居人に「雪降ってないじゃん」と話しかけたところ、私が眠っていた間に、雪が降ったとのことだった。たしかに、リビングの窓から見える駐車場に停まる車の上には、うっすらと雪が積もっていた。その日は、走り去っていく車が、水をはねる音が、ずっと部屋に響いていた。起きるつもりだったが、もう一度眠った。目が覚めたら、13時になっていた。

消し忘れていたテレビから、「カン、カン、カン」という音が流れてくる。キャンプで練習しているプロ野球選手が、休みなくバットを振っている。トスバッティングというやつだ。BGMと、少しずれたリズム。
練習中には、音楽が流れていることが多いのだ。その日は、なぜかポケットビスケッツだった。「南風よ伝えてよ~」と言っていた。練習中BGMは、誰が、どのように決めているのかということがずっと気になっている。選曲の謎については、いつかしっかりと研究しなければならないと思っている。

Mリーグのハイライト番組「熱闘!Mリーグ」の、新たなアシスタントになった須田亜香里が、麻雀を一から勉強中だといって、番組内で見せた入門本が、前にいた会社と関係のある出版社のもので、麻雀本の編集にかかわっていたころに、参考として読んでいたものだった。
僕がかかわった本は、東村山駅に入っている本屋の麻雀本コーナーに置いてあった。携わった本が陳列されているのを見ると、いつも、少しだけドキドキする。その本がどういう過程で出来上がったのか、その裏側を思い出す。
麻雀サイトを漁っていたら、去年、ある麻雀本が盗作なのではないかと、大きな問題になっていたことを知る。それでまた、よせばいいのに事情を調べていたら、その本を編集したとして名前が挙がっていた編プロが、一昨年にアルバイトの面接を受けた会社だった。短い期間とはいえ、編プロにいたことのある僕は、だいたいの背景を想像できて、それでまた、もし自分が受かってそこにいたらかかわっていたかもと想像して、ブルっとなる。

夜になれば一日が終わる。無神経な人々が笑って、僕はビックリする。自分から向かわなくても、災難は向こうからくるのだ。レオパレスは、建て替えるたら誰か住むのだろうか?分からないことばかりだが、わざわざ死ぬまでもなく、いつか死にます。安心して、僕は眠った。

ブログ「いらけれ」

Posted by 後藤