雷に打たれたようにどうでもよくなった
僕の脳内という「そこ」にある街の、犬一匹の位置を気にするように、あるいは、構築する世界の細部にまでこだわるように、今を文章化するためにある気構えを持って、毎日に立ち向かっていたというのに、それがさっき、突然に、雷に打たれたようにどうでもよくなった。
僕がさっきまでしていたのは、ドミューンを見ることで、それはあの、新宿でしか手に入れることができない、新宿歌舞伎町を舞台に書かれた文学についてで、それはまあ、それとして、とにかく、「菊地成孔の粋な夜電波」が終わるということを知ったからだろう。
想像以上に、精神的な支えになっていたらしい番組の終わり、それも打ち切りということで腰が砕けたようになって、ただただTBSラジオ許すまじという気分にしかならない。編成という、こちらからは見えないところで、何かが起こっているのか?内紛か?政変か?
僕がしたかったのは、僕が面白いと思う好きなものを、僕が経て、僕がなにかを思って、僕が書いて、僕が伝えるという、どのつまりそういうことで、だから、好きなものがなくなってしまえば、僕に書く理由も、動機もなくなってしまうのだし、確実に一歩、僕が書くという行為が、終わりへ近づいたわけだ。
ある時期から、死ぬことばかり考えるようになった。中学校に火を放って、その校舎の中で死ぬという妄想を、いつも寝る前にしていた。死にたさは、年を取ったらなくなるのかと思っていたが、そんなことはなかった。今でも、いつも死ぬことばかり考えているが、死なないでいる理由は増えた。楽しいことが増えたわけではない。楽しいと思うことが、うまくなったのだと思う。
「特別編-対話のボイスメモ2-1」
僕のポッドキャスト「ボイスメモを公開する。」の特別編が公開されました。実は収録したのが10日で、「もうすぐ公開すると思うのでお楽しみに!」と書いたのが13日で、なにやってたんだって話ですけど、むしろなにもしていなかったからこそ、更新されなかったわけですね。はい。
内容についてですが、仕事内容に関する赤裸々な告白という、誰が聞きたいのか分からない話から始まり、最終的には人間という存在の、生の不可思議さについてという、それこそ誰が聞きたいのか分からない話になってますけれども、少なくとも、ラジオを聞き始めた中学生のころの僕が聞きたかったような中身にはなっていると思います。僕は、あの頃の自分のために、あの頃の自分のような人のために、今生きていて、発信をしているというところがあるのでね。
なにはともあれ、50分と少々長くなっておりますが、ぜひに皆さまに聞いていただきたいという宣伝?です。また、この続きの音声が、これから二週にわたって公開されますので、そちらもお楽しみに。
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