さよならを言いたいのに
("現代の魔法使い"って、現代も何も、過去にも魔法使いはいなかったのでは……)と思った、通勤の車内で。落合陽一氏に思うところはないというか、全然詳しくないというか知らないので、ただただ、そのおかしさに気付いたというだけなのだけれど。
里村明衣子とメルセデス・マルチネスの試合を食い入るように見た。その前に松本浩代とトニー・ストームの試合も見て、テンションが上がっていたというのもあったが、本当に没入して、本当に素晴らしいと思って、本当に泣いた。
女子プロレスの歴史について無知な僕だ、彼女たちの長いキャリアのほとんどを知らないくせに、横入りで泣いていることは分かっている。ただ、全ては今に映りえる、あるいは宿りえると思う。一挙手一投足に、その細部に、培われた技術が見えて、そして端々から表出する感情がバシバシ心を揺らして、なによりも一つながりの流れを持つ試合として完成されていた。こういうものを見るためにプロレス見てんだよなって、そういうことを思った。
あのフィニッシャーを見て泣いたとき、確かに僕は横入りしたかもしれない。でも、リスペクトがあった。詳細に知らなくても、尊敬することはできる。この涙には、彼女たちへのリスペクトがあったんだ。
「Ctrl + V」という小説のタイトルを思いついた。このブログの過去の記事をカットアンドペーストして、一つの小説にしてしまうのはどうだろう。いつも面白い文章を書いてしまっている俺だから、上手く切り貼りしてしまえば、きっと面白いものになるはずだ。それを印刷して綴じて、部屋の片隅に置いといて、埃をかぶらせておいて、時には鍋敷きにしてっていうのも悪くない。
髭 “きみの世界に花束を" (Official Music Video)
僕は思うんだ 君とまたいつか
くだらない話がしたい。
これがブログではなくて混じり気のない小説だってことが、どれほど伝わっているのか分からないから、例えば誰かを殺したなどという犯罪告白なんてできなくて、別に書かなくたって問題ないとはいえ、それがとても不自由で息苦しい。
だから僕は何も言えなくなって、言葉もなくて、言うべきことも言えないまま人生が驚くべき速度で終わって、会いたい人にも会えなくなって、離れ離れになって、さよならも言えないまま悲しみだけが残ってしまうんだ。
すべてが終わったら、すべて起きたことを書こうと思う。だから今、起きていることを忘れないでおこうと思う。いつかこのことも、僕の言葉になればいいと思う。
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