ここにある悪
アクセスが完全にゼロになったらやめようと思っているんで、この醜態は、あなたのせいだとも言えるね。あなたは共犯だ。
いつも聞いているラジオに、この前取材させてもらった人がゲスト出演していて震える。あの人を介せば、あの番組とつながり、その番組のPは、僕の好きな別の番組も担当しているから……などという考えが脳内に一瞬で浮かび、なんか色んなものがつながった気がした。
僕は、新潮社出版部文芸のツイッターアカウントの側ではなくて、新潮45の側の人間なのではないだろうかと、そういう風に思ってしまった。ある差別にコミットすれば、少額でも確実に儲かると分かっていて、それをやめられるほど強い人間ばかりだろうか。ある差別を依頼されて、断れるほど勇気のある人間ばかりだろうか。みんなは強くて勇気のある人間かもしれないけれど、僕はダメだった。
時々思い出すこと。ヤクルトスワローズの山田選手が、まだ一軍で出場し始めた頃の話。ある日、ツイッター検索でスワローズの話題を追っていたら、スワローズファンを自称する知らない人が「山田みたいなセンスのない選手を使うなんて小川(※注 当時の監督)は見る目がない」と書いていた。もちろん僕は「はぁ!?(怒)」って感じだったわけです、ドラフト一位に何言っとんじゃと。お前に野球センスの何が分かるんじゃと。山田選手のその後の大活躍はご存知の通り(2年連続トリプルスリーなど)。それで、時々この書き込みを思い出しては、「あの人どうしてんだろうな」って考えたりする。
別に責任を取れとは言わないし、勝手気ままに書けるのがツイッターの良さではある。しかし、あの人はきっと、あの発言を撤回したり反省したり、自分の見る目のなさに愕然としたりすることなく、また同じように選手の誰かを貶しているのだろうし、それを思うと、インターネットの悪いとこってここだよな~、そういうとこだぞっていう気持ちになるんだ。
注文したCDの内一枚が「発送準備中」とステータスが変わっていて、これ届くやつだなって思って、本当にただの日常、それも「入荷待ち」から変化しただけだけど、このあまりに小さな出来事に心底感動していることに感動した。好きなものがあって、自分が存在していて、好きなものを手にしてという、それこそがすべてだ。
少し真面目に、自分の身の振り方を考えなければならないし、まずハンナ・アーレントを読まなければという気になった。こんな気持ちになるなんて、これを書き始める前には思っていなかったことだ。自分の心に驚いている。しかし、倫理的に振る舞うことのできない者の書いた文章など、読む価値はびた一文もないのだから。
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