ブログ「いらけれ」

とにかく末端が冷える体質なので、冬は困る。この間も、布団から出ていた手の冷たさで目が覚めた。もったいないので、凍った指先を缶からコップへと移したビールに入れて、冷やしながら飲んだ。この程度の嘘ならば、信じる人もいないだろう。

冬には、何度もインフルエンザにかかってきた。突然身体が熱くなって、大学の講義を抜けた。今考えれば、すぐ近くの病院へ行けばよかったのだ。一時間かけて帰って、あまりの高熱に、家の近所の病院で綿棒を突っ込まれた。その時はインフルエンザだったが、次の初夏には肺炎になった。急に全身が燃えるようになって、大教室を出た。例によって東村山まで戻り、針を刺されて血を抜かれた。老いた医者に、「若いのになぜ肺炎になんてなったのか」と問われたが、それはこちらが聞きたかった。それから二週間ほど、通院して点滴を受けた。ベッド一つの狭い部屋の窓からは木漏れ日が、電気は点いていなかったけれど本で時間を潰した。読んでいた『銀河鉄道の夜』は、受講していた講義の参考資料として買わなければならなかった文庫だ。ゆっくりと落ちる水滴は、ゆっくりと進む時計の針だった。

クリスマスにまつわるほとんどを、僕は知らない。始まった一日は、動画を見ている内に、終わりへと向かう。僕は、サンタクロースを信じる子どもだったのだろうか。サンタクロースの存在について、嘘を吐かれていたのだろうか。そもそも、なぜサンタクロースがいると言わなければならないのかという疑問は、一年前の僕によってすでに書かれていた。クリスマスと関係を持てない暮らしで、NHKのBSの、フットボールアワーがMCをやっている番組で、コンセプトの「美と健康」みたいなものは苦手だけど、ダイエットとか睡眠とかがテーマだと見てしまう。今回は免疫だったので、夕飯を食べながら見てしまった。それから支度をして、寒そうだったので下にタイツを履いて、ニット帽に手袋で出かけた。

電車が遅れて乗り継ぎが上手く行かなかった駅に立ち、十分後の車両は始発だから座って、それからまた乗り換えて、立川駅にはたくさんの人がいてペデストリアンデッキだ。下に降りて、コンビニには探していたモニター品があったから買って、大きい駅は違うなあと思った。シネマシティでFeliCaを登録して(これをチケット代わりに入場できるらしい)、それでもまだ30分以上前だったから、席に着けないばかりか館内に入場もできなかった。イルミネーションを横目にペデストリアンデッキを歩いて、近くのオリオン書房で本を見た。そこから戻るときに、この写真を撮った。