象牙を取るために、顔をえぐられた象の画像をツイッターで見て、僕は昼間のことを思い出していた。
手元のアプリを確認しよう。僕は、ここ一週間で3日も1万5000歩以上歩いていて、少しおかしくなってしまったのかもしれない。少し?
往復で、2時間近く歩くことになる。ここのところ、やんわりと暑くなってきていて嫌だな。この先の本格的な夏が恐ろしい。"この時期に、合った薄さの服がない。おんなじシャツを着まわしている"。
ナイターが始まったことにより、聞きたいラジオ番組が減ってしまってから、移動する距離が伸びた。困ったことだ。僕は少し前まで、「学生時代、一年に映画を200本見た」的なことを言う人に劣等感を感じていたが、中学生の頃には、それこそ一年に3000時間以上ラジオを聞いていたと思うし、その経験が本当に、今の自分を助けていると思う。
僕にも誇りに思うべきことはあるのだ。でも、最近になってやっと『荻上チキ Session-22』のアーカイブが、今年の分に入った。平成が終わること、そして、新しい元号になった後のことを語っている音声を聞きながら僕は、その未来予測のなかにいた。
シャネルが、ワニやヘビの革を商品に使わないことに決めたというのは、僕が聞いたのは今だけど、だから去年の年末のニュースだ。動物愛護などを理由に、すでに毛皮製品を取り扱わないと決めたブランドは多いという。ワニ革も、その残酷な製造過程が問題視されていたそうだ。ワニの肉は、日常的に食べる地域もあって、日本で食べられるお店もある。
残酷っていうのは興味深い感覚で、ただ食べために殺すことはスルーできても、アヒルに強制的にエサをやって、フォアグラが作られていると聞くと、そちらの方が問題だと感じてしまう。それでまあ、どうやら人類は、哺乳類については憐憫の情を持つらしいということが、長年の人間生活の結果分かったのだが、上記のニュースを聞いて、爬虫類もいけるんだと思った。爬虫類って結構、人類が「かわいそうだ」と思わなそうな生物だと思っていたから。
いつか、生きたまま捌かれるアジや、小学生のおもちゃにされるセミも、かわいそうだと思うようになるんだろうか、人類。家に帰ってきた僕は、洗濯物を取り込むためにベランダに出て、エアコンの配管刺さった小さなネジの頭の先にハニカム構造を6つほど作っていたハチに、まずは驚き、その後殺虫剤を散布して追い払ったけど、逃げていく姿を見ても、かわいそうだとは思わなかった。
このようにして、歩きながら考えたことを、明日からも書いていこうと思う。