ブログ「いらけれ」


星野源 – さらしもの (feat. PUNPEE) [Lyric Video]

ぼっちの足元の先は
ほぼほぼ 道すらなかった

タワーマンションの最上階で、眼下に広がる街並みを見ていた。落ちたはずの陽は、私が眠っている間に昇って、斜線の光が降り注いでいる。風に煽られた鳥が、それに逆らうように飛んでいく。絵画のような世界。スムージーを飲みながら起動したMacで、おすすめされるままに動画を再生した。

あらゆる言論活動において、邪魔なものでしかないのかもしれない、思い入れは。まさか、まったく別々に、まったく別々のタイミングで、まったく別々の場所で知った二人が、このような形で合流するなんて、生きるっていうのは驚きの連続だ。星野源について少しだけ詳しい僕は、歌詞の意味に涙を流さざるを得ないわけだが、やっぱりヒップホップというのは、自分を語るのに最適な音楽ジャンルなのだろうと思った。

自分のことをいかに語るか。

最近は麻雀ばかり見ている。近藤プロが「カッ」って言って發をツモって、大三元をアガるところも生で見ていた。前シーズンの、瀬戸熊プロの四暗刻に勝って、清一色をアガった時と同じ「カッ」だった。こういうことって、書いていかないといけない気がする、なぜか。

台風が過ぎ去った後の朝は、結構暑かった。現状確認のために、僕は外へ出た。野次馬根性的な、いやらしいところが出た。
街は恐ろしく変わりがなかったから、台風をすっかり忘れてしまったかのようだった。歩道は乾いていた。あれだけ降った雨の水は、どこへ行ったのだろうか。中学校のグラウンドには、いくつも水たまりができていたが、あの雨から考えれば、小さいといっても過言ではなかった。マンションの外壁工事のために組まれた足場は、そのままの形を保っていたから、僕の心配は杞憂だったようだ。全面を覆っていたカバーは、上の方を外して、絞って、風の影響を受けないようにされていた。
普段は水がほとんど流れていない川に、白濁した水流があって、それだけが異様だった。見たことのない色をしていた。速度もあった。川べりの雑草が一方向に傾いていたのは、もっと水量があったときに付けられた癖だろう。
スーパーマーケットにも、しっかりと商品が揃っていたから、観測者気分のままで見て回った。イートインスペースで、おじさんが寿司を食べていた。平和な状況をもらった人間は、それを活かさなければならないと思った。無力さや非力さを嘆くのは、後世にとっておこう。