ブログ「いらけれ」

学校帰りに寄り道をした経験のある人は、絶対に、寄り道に意味がないなんて言わないと、僕は信じている。昨日、昼間のことを書くという寄り道をせざるを得なかったのは、ライブ会場に立っているまさにその時に、僕は思い返していたからだ。それは、ブージーのライブが、バンドで奏でるロックという形式を、存分に活かした表現として立ち現れているように思えたから、だろうか。

ブージーはよく、昔とはイメージも音楽性も変わったと言われるし、曲をパッと見(パッと聞き)した印象は、確かにそうかもしれない。でも、その時のバンドで達成できる最上級にかっこいいことを表現し続けているという意味では、それほど違わないのではないかと、僕は思った。いつだってブージーは、最上級にロックだ。

ああ、もっと初々しく、まさか「Come on」も聞けるなんて!と、ミーハーな僕を積極的に出していった方が、あなたが共感しやすいことは分かっているのだ。これを読んでいる今のあなたに、僕の感動を伝えなければならない。すずきゆきこさん(お誕生日おめでとうございます!)が何度も、「これはあなたの歌だ」と言っていて心が震えた。「ふぁいとSONG」で手を挙げながら泣いていた。そして、ただただ、かっこよかったんだ。

なーんてね、これまでライブに行ったことのない奴が言っても、駄目だよなあ。言葉に強度が足りないよね、やっぱさ。自覚はしているんだけど。

それで、文章の構成上添え物みたいになってしまって、本当に不本意なんだけど、ayutthayaもtoitoitoiも惑星アブノーマルも素晴らしかったから、その日は最高だったんだけど、どうしてもほら、僕はそこで初めましてだったから、まだ関係が始まったばかりだから、というか、これから始まっていくのだから!上手く(下手に?)文字にはできかったんだけど、出会いに感謝しながら、ユーチューブで曲を聞きまくっていた。


ayutthaya “GUM" MV
この曲は好きすぎる。自分、好き嫌い激しいところあるので、退屈な時間だったらどうしようとドアを開けたけど、心配は無用だったな。もっと早く知っていなければ、そして、好きになっていなければならなかったろう、俺。


toitoitoi – 日常 @新宿Marble「対峙 vol.3」2017.10.19
第四の壁を破るすごいライブパフォーマンスに目が奪われがちだけど、まず第一に曲がいい。それに、岸川まきさんは、あの日のラップ(?)部分でも当意即妙さで会場を沸かしていて、あと、かなり"本物"の目をしていて、表現者として信頼できるなと思った。


惑星アブノーマル – あの日の僕ら
ユーチューブにあるのならば、「ひとりになれない」と僅差だけど、こちらの方がより好きなので、こちらを。出てきたとき、格好に度肝抜かれたという話をしてもいいのだけれど、それよりも、曲とパフォーマンスに、もっと度肝を抜かれたという話をした方がいいのだろう。だって、事実そうだったのだから。

とにかく全組、やりたいことや言いたいことがあるという感じが伝わってきて、そのことに感銘を受けるし、その姿を見ただけで元気になった。なのでまた、僕はどこかへ出かけて行って、彼/彼女らを見ることになるだろう。だけど今度は、ライブが終わって耳鳴りが聞こえることのないように、耳栓だけは必ず持っていこうと思う。

(完)