ブログ「いらけれ」

肩の力を抜いて。

ブログを書くようになって、本を読むようになった。
書くことと読むことのつながりを感じる。

アニメも見られるようになるのだろうか。少し難しいような気もするが。なぜ見ることができないのか、自分でも分からないところもある。
なんとなく、凝視しなくてもいい感じがダメなのかもしれない。物語、あるいは映像の引き付ける力。
記号的な表現が多いアニメにそれを求めるのが筋違いなのかもしれない。

映画を観るようになったのも大きい。アニメをみるなら、映画をみようと思うときも多いし。

音楽だけはずっと聞いている。これからもずっと聞くだろう。

ブログ「いらけれ」

あらすじ等はこちらから
映画『あん』公式サイト
気軽な感想です。先に言います、オススメです!

 

 

 

 

 

新所沢レッツシネパーク水曜日朝一の回で観てきました。年齢層はかなり高め。そして、かなり入っていました。始まる前は騒がしく心配だったのですが、リアクションがよく笑いも起きていて、いい雰囲気でした。映画館で観てほしい映画です。

まずは、自分と絡めた感想を。実は、この映画のロケ地は家の近所でして、それもあって観に行ったんですね。
わたしの住む東村山という場所は微妙な街です。都会ではない。田舎でもない。栄えているわけではないが、寂れきっているというわけでもない。郊外的な景色もあるけれど、それだけではない。そんな街です。そして、この映画で重要なハンセン病(劇中ではらい病、らいと呼称されることが多い)に深いつながりのある場所です。

この映画を観て驚いたのは、東村山という街のチャームと、その見せ方の手腕です。
映画の中に印象的な桜並木が出てきますが、あそこには、わたしも春によく行きます。ですが、その見慣れた場所が何倍も魅力的に見える。生で見るより良い風景に感じるのがすごいなぁと。

また、街中にはもっと商業的でぎらぎらしたお店や看板もあります。過剰にきれいに整備された施設もあります。しかし、そうしたものは極力排除されています。背景に映り込むとしても、ピントがずらされ、ぼやかしてあります。それによって、物語を邪魔するノイズに気を取られることなく、没入することができました。

良い場所で撮影されているなと思いますし、画作りも素晴らしいです。環境音が多分に取り込まれた日常描写にも、ぐっときます。

しかし、それよりも何よりも語りたいのは樹木希林さんのチャームです!!
ああいうおばあちゃんいるよなァ。かわいい!!
今さら語るまでもない大女優ですが、本当に演技がいい。前半の「かわいい」があるからこそ、後半の展開がより胸に迫るものになっていますよね。

映画として気になる部分もあります。悪者の描き方とか。悪者が、物語に都合のいい悪者に感じました。ですが、この悪者との対峙は、物語にとって重要ではない部分として映画が進められているので、物語を推進させつつテンポを崩さないための描き方なのだ、という擁護ができそうです。

もう一つ、ハンセン病についての偏見の部分。もちろん、偏見が今でも根強く残っているのは否定しません。しかし、隔離施設のあった、いまは療養所のある周辺(とくに東村山)には、そうした偏見を持った人は少ないと思います(わたし自身、小学生時代からハンセン病についての知識がありました)。
なので、あの描写には違和感がありました。舞台設定がもっと昔か、ハンセン病に関わりのない土地であったなら納得できるのですが……。しかし、これはそれこそ東村山で生まれ育ったからかもしれません。ハンセン病について、あるいはその歴史について知らない方は、気にならない部分かと思います。

しかし、『あん』が素晴らしいのは間違いないです。
千太郎、徳江さん、ワカナちゃんの境遇が、かなしみが重なり合う。「かごの中の鳥」などに表象される、根源的なテーマに貫かれたストーリー。そうした物語から離れたところで、花や鳥や風や月が、映像的、音響的に雄弁に物語るもの。

感動的で、心を動かされる映画です。未見の方はぜひ。

気軽な感想のつもりが長くなってしましました……。

ブログ「いらけれ」

映画『あん』を観てきました。その感想も書きたいのですが、まとまるまでもう少しかかりそうです。また後日ということで、今日は別の話題を。

「書きえないものを、書くということから」のことをずっと考えています。自惚れているということでもあります(笑)。

もうずっと文章は書かれてきたわけで、その量は、日本語に限っても死ぬまでに読み切れないほどです。ネット上にも記事やコラムがあります。それだけでなく、ブログだって、Twitterだってあるわけで……

それなのに書いている自分に、「馬鹿だなぁ」と思います(笑)。書く前に、とりあえず、名作と呼ばれている小説全部読め!とも。でも、書く。

わたしにしか書けないものがあるのは、間違いないです。でもそれは、誰もが、その人なりのものしか書けない、ということでしかない。

唯一の救いは、時代が変わっていることでしょうか。さまざまに選択肢が増えた情報化社会で生きている。それを上手く活かすことができれば、読んだことがなく、かつ、面白いものが書けるかもしれない……

知識を増やすことは絶対ですが、それだけでなく、「書くために」という視点に立って、生きていくのが必要なのかなぁと思っています。

ブログ「いらけれ」

先日、『ヘンな論文』について紹介したいと書きましたが、僕の書評なんかよりいいものがあります!
W流というWOWOWがやっている動画サイトで、ニコ生の番組「WOWOWぷらすと」で、著者であるサンキュータツオさんを含めて本について話された回がアーカイブされています。

【WOWOWぷらすと】「ヘンな論文」の楽しみ方
http://st.wowow.co.jp/detail/6916

ゲストである春日太一さんの壮絶な大学院時代の話が面白い!学問とは、研究とは、論文とは何かということも語られていて面白い!『ヘンな論文』のどこがすごいのかについての視点、面白い!本を読んでいない方もぜひ!