ブログ「いらけれ」

東京で一番ダサい服装で家を出た。誰にも会わない日は、誰かに会わなければならない時に着る用の服を着ないから、どうしてもダサくなってしまうのだけれど、今日はそれにしても酷かった。見せられないのが口惜しい。

長袖と帽子。夏のような日差し。日焼けに弱い私。涼しい風、さっぱりとした空気。

飲み屋を調べていたら、居酒屋なのに看板を出していない店があるらしいことが分かったので、まずそれを見に行く。こじゃれた感じだった。でも、流石に客入りが苦しかったのか、小さい忘年会のメニューを貼り出していた。

友達のブッキングに成功したので、今度飲みに行くことになっているため、街を歩きながら店を探す。知らなかったとても小さなパン屋と、民家で土日だけやっている喫茶店を見つけた。あと、開店前でシャッターの閉まったいバーをいくつか。小さな規模でお店をやっている人は、本当に尊敬する。もう少し街に生きて、そういうお店を応援したい、なんなら自分も行きたいと思いつつも、なかなか。

道すがら、あまりきれいとは言えない、言ってしまえば小汚い焼き鳥屋の店内に目をやると、お客さんがたくさんいる。土曜の昼間の住んでいる街にも、知らない世界が広がっている。

ダイエーに、職場に持っていくパンを買いにいく。コンビニだと少し高いから(そんな節約しているのに、5000円分飲んだりする)。2階をのぞいたらリニューアルしたばかりで、とても混んでいた。一通り服を見て帰る。パンはいいものが無かったので、いなげやに行く。

いつも前を通る、ちょっと癖のあるシャッターの店、なんとなく気になっていたその店の名前を検索し、ホームページを見てみたら、今日のイベントにロボ宙が来るって書いてあった。ロボ宙!

自販機で「がぶ飲みコーラフロート」を買う。100円。ボタンを押したら、ディスプレイされているペットボトルの中身が揺れてビビる。中身入ってんじゃん!

いなげやの一角が休憩スペースになっていて、そこにも人がたくさんで賑わっていた。パンは無かったのでBig-Aに行く。

途中でダメになってしまったので、音楽を聞くことにする。Camp Copeの「Done」に感動した。この前飲んだ友達に勧めておけばよかったと思った。

Big-Aにウォッカが置かれていて、以前は取り扱っていなかったのになと思いながら買う。パンはなかったので諦める。

聞かないままになっていたTWICEの『What is Love?』の収録曲を聞く。90年代アニソンみたいな曲もあり、面白いとは思うものの、全体としてのパワー、クオリティは落ちているような気がした。

夕方に坂を下ると、中学生に戻った。児童相談の帰り、自転車を漕がなかったこと。大きなカーブ。夕日。相談室の先生の名前、高校の説明を聞きに行ったこと、行かなかった卒業式、高校入学、その当時の私たちの教室。記憶とは、大きな塊のようにして、ボロボロと一緒に出てきて面白いけれど、私が死んだら消えてしまうもの。

家に帰った。1万2000歩。そんなに悪くない一日だったけど、一つだけ嘘。


Camp Cope – Done (Official Music Video)

ブログ「いらけれ」

("現代の魔法使い"って、現代も何も、過去にも魔法使いはいなかったのでは……)と思った、通勤の車内で。落合陽一氏に思うところはないというか、全然詳しくないというか知らないので、ただただ、そのおかしさに気付いたというだけなのだけれど。

里村明衣子とメルセデス・マルチネスの試合を食い入るように見た。その前に松本浩代とトニー・ストームの試合も見て、テンションが上がっていたというのもあったが、本当に没入して、本当に素晴らしいと思って、本当に泣いた。
女子プロレスの歴史について無知な僕だ、彼女たちの長いキャリアのほとんどを知らないくせに、横入りで泣いていることは分かっている。ただ、全ては今に映りえる、あるいは宿りえると思う。一挙手一投足に、その細部に、培われた技術が見えて、そして端々から表出する感情がバシバシ心を揺らして、なによりも一つながりの流れを持つ試合として完成されていた。こういうものを見るためにプロレス見てんだよなって、そういうことを思った。
あのフィニッシャーを見て泣いたとき、確かに僕は横入りしたかもしれない。でも、リスペクトがあった。詳細に知らなくても、尊敬することはできる。この涙には、彼女たちへのリスペクトがあったんだ。

「Ctrl + V」という小説のタイトルを思いついた。このブログの過去の記事をカットアンドペーストして、一つの小説にしてしまうのはどうだろう。いつも面白い文章を書いてしまっている俺だから、上手く切り貼りしてしまえば、きっと面白いものになるはずだ。それを印刷して綴じて、部屋の片隅に置いといて、埃をかぶらせておいて、時には鍋敷きにしてっていうのも悪くない。


髭 “きみの世界に花束を" (Official Music Video)

僕は思うんだ 君とまたいつか
くだらない話がしたい。

これがブログではなくて混じり気のない小説だってことが、どれほど伝わっているのか分からないから、例えば誰かを殺したなどという犯罪告白なんてできなくて、別に書かなくたって問題ないとはいえ、それがとても不自由で息苦しい。
だから僕は何も言えなくなって、言葉もなくて、言うべきことも言えないまま人生が驚くべき速度で終わって、会いたい人にも会えなくなって、離れ離れになって、さよならも言えないまま悲しみだけが残ってしまうんだ。
すべてが終わったら、すべて起きたことを書こうと思う。だから今、起きていることを忘れないでおこうと思う。いつかこのことも、僕の言葉になればいいと思う。

ブログ「いらけれ」

10月3日には、友人に誘われて楽天オープンを見てきた。この前の東レ・パンパシもそうなのだが、チケットをおごってもらっていて、とても申し訳ない。なので、今度はこちらから落語をおごることにしたのだが、この互酬性はなんなのだろうか。

味の素スタジアムの隣にあるアリーナが会場。東村山からはとても行きづらい。フラッグが街にあったりするので、FC東京には親近感があるのだが、サポーターになるのは難しいなと思った。

西武多摩川線は刺激的だった。終点の是政は読めないし、目的地の多磨は漢字が紛らわしいし、電車は4両だし。駅からはだいぶ歩かなければならなくて、途中にあった大きな給食センターを見て、小学校には、特別な給食の日が月一ぐらいであったよね~、うちは図書室でバイキングしてたよ~みたいな話をしていた。そんなシステムだったことを、本当に小学生以来に思い出した。

会場に着いたらすでに試合は始まっていて、それから終わるまで、面白い試合もそうでない試合もあった。しかし、流石に9時間近く観戦することになるとは思ってはいなかった。座っていた時間が長く、腰の痛みが残った。ただ、最後のワウリンカ-シャポバロフの試合が一番面白く、一番盛り上がり、それは助かった。「終わり良ければ総て良し」ともいうが、本当にそうだ。まるでマンガやアニメのように躍動する彼らを見られただけで、一日が報われたと思った。

その日に目撃したもの、キリオスのルーティンの異常な速さやペールの激おこ、生の錦織圭、ラオニッチのサーブのスピードと音、シャポバロフが食べ続けるバナナ、解説のために現れた松岡修造と、その写真を撮る観客などについては、ここに詳しく書くことはないけれど、僕の思い出の中にきっちり収納された。

あまりにも真っ暗で人のほとんどいない道、東京外国語大学と警察大学校の間の道を通って帰る。警察大学校からは、なにか楽しそうな声が聞こえていた。そういえば、昼にここを通ったときに、胸に「NASA」と大きく書かれた服の外国人の女性が、東京外国語大学から出てきたな。

地元に到着して、軽く飲む。どこから音楽の話になったのか忘れたが、いつの間にかそんな話をしていて、お互いにマイナーなミュージシャンをオススメしあうというのは分かるとしても、なぜだか売れる前のレミオロメンは良かったよねと語り合っていた。「飲む」とはそんなもので、それが楽しい。明日も仕事だというのに、飲んだのは2杯だけだったけど、結局2時まで店にいた。

店を出て、次は落語でといって別れた。あと、「ご飯もおごるよ、いつか」と言って。それを本当にするためにも、働き続けなければならないと思った。だからだろうか、翌日はちゃんと働けた。

ブログ「いらけれ」

「2018/10/02 今日のボイスメモ」
今週も、僕のやっているポッドキャストが更新されました。これは驚くべきことですよ、って伝えていかないと、本当に伝わらないんだろうな。だって公園の清掃のおじさんに中断させられたりしているんだから!それで病院に行った後に、わざわざ別の公園まで行って、一時間ぐらいに、もう一度取り始めたりしてるんだから。本当に「物事は思い描いたようにはならない」(参照:「Things may not work out how you thought」)って思う。
しゃべり始めたら、なんか調子よかった今回。だからしゃべり過ぎてしまって、一部カットしたりもしたけど。体の調子がいいのだろうか、頭で考える前に、口が動いていた。僕がしゃべっていて、それを僕が見ているような感じだった。こういう感じをキープしていきたい。
来週は、またちょっと別の感じになるかもしれない。そうなるといいな。楽しみにしていてほしい。

未来の予定が詰まっている。予定のことを考えると、不慮の事故や、突然の病で死んだら、みんなに迷惑かけてしまうなって思う。でも、人は死ぬじゃん?なにかしらのことがあれば。それなのに予定を立てて、会う約束をしているのが本当に不思議。この約束たちが終わるまで、生き続けていたいなって思う。

で、生きていると良いことがあるかというと、そういうわけでもない。だからさ。良いことを起こすために生きるよ。

吉笑さんと鯉八さんの「シバハマリハ」聞いた?「それなに?」って人や、未来にアクセスした人は、聞く方法もないだろうし、なんだって教えないけど、面白かったねー。「SHIBA-HAMAラジオ」へ向けて、その試行錯誤感がたまらなかった。前回上手くいかなかった点について話して、反省したりしているのが、なんかラジオを一緒に作っていくメンバーの一員になれた気がして。内容も良くて、二人ともワードセンスや発想がすごくて、ラジオ聞いてて声が出ることがほとんどない僕だけど、声を出して笑ってしまう話ばかりだった。編集も上手いし、選曲も素晴らしい、これは吉笑さんの仕事。本放送も楽しみ。早く聞こう(当日は聞けなかったけど、録音してあるので)。
追記:第一回聞いた。もうなんかすっごいちゃんとしたラジオで逆にびっくりだよ!リハでは、グダグダのときもあったのに。さすが、本番に強い。和気あいあいとした感じは、本当に仲間になりたいと思うけれど、リスナーメールのレベルが高いから、メール送っても読まれなさそうだなあと思ったし、そして、来週も飲みに行くから生で聞けないんで、それも残念だなあと思った。


片想い / Party Kills Me (パーティーに殺される! )