コラム「後藤の超批評」

暗い洞窟を進んだその奥に、沢山の蝋燭の炎が並んで煌めいている。……この光景を直ぐに思い浮かべられた方は、落語好きかもしれない。これは、有名な「死神」という演目のワンシーンだからだ。この噺の中では、蝋燭の長さとその火の勢いは、この世に生きる人の寿命の長さを表しているが、私は、確かに命とは蝋燭の炎みたいなものかもしれないと思った。